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本屋の神様

おすすめの本と本屋を紹介するブログです。

読書のバイオリズム

最近読む本は、エッセイや軽い小説ばかりです。どうも、読書のバイオリズムがあるらしく、軽めのものが読みたくなる時期らしい。

ひたすら読む周期のときは、ビジネス書を読む合間に小説やエッセイを挟んで、という読み方をしてたこともありました。エッセイや小説はスナック菓子、ビジネス書は主食料理というイメージで、料理を食べる合間におやつで休憩をとる感覚だったんだろう、と思います。

今、読み返してるのは、酒井順子さんの「泣いたのバレた?」とジェーン・スーさんの「貴様いつまで女子でいるつもりだ問題」。

二人とも頭が良くて、どこか達観した感のあるバリバリ働く大人女子。同世代(ちょっとお姉さん?)の女友達の話が聞きたい気分なのかもしれません。

本屋さんと図書館

f:id:book-shopper:20170322101801j:plain本屋さんと図書館の違いって何だろう。
本屋さんに行くと、特に目的がなくても「読みたい!」とか「あー、これ、気になる…」という本に出会うことが多いのに、図書館ってあんまりそういう出会いがない。資料探すときにはとっても便利なんですけどね。それでも、そそる本は本屋さんで出会うことの方が圧倒的に多いです。

つらつら考えるに、図書館って、なんか名簿っぽいからかな。
クラスの中で、仲の良いグループごとに分けられてるんではなくて、名簿順に集められてる感じ。仲の良いグループにまとめられてたら、気の合う友人を見つけやすいけど、名簿順って単純に名前で集められているから必ずしも気があう人が近くにいるわけじゃない。

知り合いから「◯◯ちゃん、面白いよ!」とか聞いてたら、名前がわかる名簿は便利だけど、名も知らず感覚を頼りに、自分にとって面白そうな子を探そうと思ったら、雰囲気が似てたり共通項があるグループでまとまっている方が出会いやすいのに似てます。

そう思うと、良い出会いがある本屋さんって、その共通項見つけが上手いなぁ、と思います。

もちろん本屋さんも作者毎の陳列が基本になっているけど、イベントの平台とか企画コーナーなんかで、意外な仲良しグループを作って見せていて、図書館では目が合わない本と出会ったりする。

webでふらっと本の買い物をしないのは、そのへんが理由かもしれません。(webの本屋さんって、基本は検索だものね。「これもおすすめ」って出してくるけど、自分の好みに合わせてくれてるだけだし。他の人の切り口で共通項を見出されて集められた本のくくりって、興味深いし新鮮です。)

 

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久々のはしご

先日、久々に本屋さんのはしごをしました。

京都、叡山電鉄一乗寺駅にある恵文社一乗寺店(文科系女子御用達・気骨のある本屋さん)で暫く振りに書架に並ぶ選書の美しさを見て書店員さんの愛に打たれた後、ご飯を食べて、帰り際に北大路の大垣書店に寄る、という。

北大路には、本店とビブレ店があるのですが、個人的におすすめはビブレ店。なんというか、日々やってくる人々の興味をそそるように選ばれている本が「今」っぽくて、住宅地にもあるから「日常生活」っぽい感じがいいのです。

本店は、ビブレ店より年齢層が高いイメージがあります。

家に帰ってから、相方に報告したら「またぁ」と笑われました。

大型書店はいっぱいあるけれど、個人的には大垣書店が好きだなぁ。

この辺りは、また別に書ければいいな、と思います。

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ピアノ・レッスン

自営業をしていると、基本は一人おうち仕事なので、空間にアクセントをつけるBGMは必須です。(おしゃべりして気分を変えられたらいいんですけどね。)

BGMの条件としては、耳馴染みが良いこと、主張しすぎないこと、適度に空間のメリハリをつけてくれること。

そう思うと、映画音楽や舞台音楽に結構アタリがある気がします。

 

今日のBGMは、「ピアノ・レッスン(ピアノ・レッスン オリジナル・サウンドトラック)」。

これと、先日紹介していたmusic & meヘビーローテーション

 

マイケル・ナイマン作曲の映画サウンドトラックCDです。

映画自体()は、1850年代にスコットランドからニュージーランドに嫁いだ言葉を発しない女性の物語で、ピアノのみが彼女の「感情の生命線」という設定。静かで情熱的、漂うエロティックな雰囲気、この時代のクラシックな舞台設定が何ともいえません。

全体を通して微熱をはらんだような緊張感。初めて見たのが大学生の時だったので、今見たらまた違う感想を持つのかな。

 

実は、音楽に心つかまれたのが先で、映画を見たのは随分後でした。

テーマ(「楽しみを希う心」)に流れる16分音符が、夜に舞う花びらのように聞こえて、それがとても好きなのです。

先に映画を見ていたら、曲のイメージはまた別だったのかもしれないな、と思います。

 

 

www.youtube.com

 ピアノ・レッスン(映画)

※下の画像はamazonにリンクしています。 

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ブックサーフィン

ネットサーフィン、という言葉があります。ネットにある情報の海で、あたかもサーフィンをするよう、興味を惹かれる情報の波に次々と乗り移っていくことを指します。

 

同じように、ブックサーフィンをよくします。

1冊読んだ本を後書きまで読むと、関連する書籍がのっていたり、著者に近しい作家さんの情報があったりします。本を読み終えた時点では、なんとなく読み流しているのですが、本屋さんへ行った時、ふとその情報が甦ったりします。

そんな感じでついつい手にとり、気がつけば、1冊の本から広がる網の目のように、関連する本を読んでいます。

これって、ネットサーフィンならぬ、リアルでのブックサーフィンだな、と思います。

 

ポイントは、ブックサーフィンで気になった本は、自分にとって「当たり」が多いこと。共感する本や作家さんから広がる網の上なので、良い収穫があるのは当然なのかもしれません。

 

森見 登美彦の「夜は短し歩けよ乙女」のなかで、下鴨糺の森で毎年行われる古本市を舞台にしたお話があります。そこで、古本市の神が出てくるのですが、まさにその神の台詞の通り。深く同意します。

…『父上が昔、僕に言ったよ。こうして1冊の本を引き上げると、古本市がまるで大きな城のように宙に浮かぶだろうと。本はみんなつながっている』(夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)から引用)

 

夜は短し歩けよ乙女」は、京都百万遍を舞台に、「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」が心を射止めるために回りくどい悪戦苦闘を繰り広げる、かっこわるさと面白さと甘酸っぱさがないまぜになった素敵なお話です。くだらない状況にも不必要に教養がぶちこまれていて、いかにも京大生っぽい。青春時代のかっこわるさと楽しさを思い出して、暖かい気持ちになりますよ。

 

 

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ノスタルジア 原田知世

最近、お気に入りの曲。

 

原田知世「ノスタルジア」-『music & me』収録|シングル、アルバム、ハイレゾ、着うた、動画(PV)、メロディコール/待ちうたをパソコンで音楽ダウンロード(配信)、試聴、歌詞も【レコチョク】1003648480

 

原田知世ノスタルジア

なんだか、ちょっと懐かしい感じで、どこか切ない。でも暖かい曲。

無印良品っぽい感じもするけど…。

この少し気だるい感じが、春の気配を感じ始めるこの季節にぴったりな気がします。

 

(「music & me」に収録されている曲です。うららかな春の日のBGMにかけっぱなしでも心地よいです。)

 

りかさん

www.shinchosha.co.jp

朝の光の清らかさ、春の気配、や、梅雨時の鬱蒼とした雰囲気。
繊細な内面のゆらぎや色合いの変化。
梨木 香歩さんのお話は、そんな目に見えない事象を丁寧に映し出すのが上手いな、と思います。
春の気配がようやく見え隠れするこの時期、読みたくなるのが、
りかさん (新潮文庫)
リカちゃん人形が欲しい、とおねだりしたら、お祖母ちゃんからプレゼントされたのは市松人形の「りかさん」。
主人公のようこちゃんは、思っていたのとちがう贈り物に、ひとときは落胆するのですが…。
不思議な力を持った「りかさん」と過ごしながら、日常の中に隠れている不思議な出来事を経験していくお話です。

お祖母ちゃんからもらった「りかさん」には説明書がついています。それを見ながら「りかさん」のお世話をするシーンは、女の子だったら、ちょっと憧れるのではないでしょうか。お人形専用の小さな器に、毎日一口ずつ、家族と同じ食事をのせてお世話する。お話の中では、お母さんもワクワクしていました。
私も、雛人形の小さな器に、おひな祭りのチラシ寿司とはまぐりのお澄まし汁をのせて差し上げたことがあります。母と一緒にひな壇のお膳にのせるとき、何か愛おしいような気持ちになったのを覚えています。おままごとのような儀式めいた遊びは、気持ちをどきどきさせてくれます。

其処ここに何かの精がいたり、大切にしているぬいぐるみに心があるんじゃないかな、なんて、ほのかに思っている気持ち。
梨木さんはそんな目に見えないことを大事に掬い上げてくれる気がします。

おひな祭りの季節、この本を読みたくなってしまうのは、そんな気持ちが呼び起こされるからかもしれません。

 

(ちなみに、この本は「からくりからくさ」と連作になっていて、続けて読むとより奥深い物語の世界を味わえます。)

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